蕎麦猪口・小猪口 根来高盤
現在では猪口と言えば飲酒用の小さな盃のことですが、19世紀初めの書物には、和えものを盛る器、小さいものは刺身などの調味料を入れていたことが料理本で説明されています。古美術の”目利き”として知られる青山二郎は猪口だけで数百個蒐集していました。独自の感性で集め愛用した伸びやかな染付の猪口たちとゆったりとした風格の根来高盤です。
根来は高盤と言って天目茶碗を乗せる天目台を置く台として使われた物です。根来らしく堅牢でしっかりとした造形で、使われることによって、下地の黒漆が朱の漆の下から見え隠れしている味わいがなんとも言えない存在感を醸し出しています。伊万里の猪口もそれぞれの表情がありついつい代わる代わる使ってみたくなりますね。青山二郎の目を通ってきたこの佇まいはぐっと心を掴みます。
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商品情報
蕎麦猪口・小猪口
根来高盤
16.1 x 36.5cm
青山二郎旧蔵
・別冊太陽「青山二郎の眼」に全て掲載
・2013年 MIHO MUSEUM
『朱漆「根来」−中世に咲いた花』
図録No.126
(表示価格は消費税込でございます。)
根来(ねごろ)
根来塗(ねごろぬり)は、日本の塗装技法の一種で、黒漆による下塗りに朱漆塗りを施されています。名称は和歌山県の根来寺に由来します。
¥3,500,000価格