青龍堂 小川鉄斎と菊斎富岡鉄斎「硯匣」 「鉄斎の器玩(きがん)」と呼ばれる道具類は、名工達との合作も多く、この硯箱も富岡鉄斎が絵付けをしたものです。おおらかな明るい色彩で側面まで描いています。 大正5年、鉄斎81歳の作品です。 本作は共箱に収められていますが 蓋の裏には「秋古堂 菊斎...
青龍堂 店主和泉式部 富岡鉄斎「保昌赴丹図」花浪(はななみ)の里とし聞けばもの憂(う)きに君ひきわたせ天橋立 和泉式部は楊貴妃や小野小町と並び称される美女といわれ、日本を代表する女流歌人。千年が過ぎても彼女を超えるような人は多くはいません。 そんな恋多き彼女にとっては、丹後の生活は物足りないものだったのかも知れません...
青龍堂 店主富岡鉄斎 保昌赴丹図画題は「保昌赴丹図」。 画面の右下に人物が描かれています。馬上の人物が保昌なんでしょう。 藤原保昌(ふじわらのやすまさ)は平安中期の貴族です。道長四天王とも呼ばれ武勇に優れていて、色々な逸話を残しています。 中でも源頼光とその四天王(渡辺綱、坂田金時、卜部季武、碓井貞光)と...
青龍堂 店主富岡鉄斎の大和絵明治25年、富岡鉄斎のが57歳の時の作品です。 大和絵(日本の故事・人物・事物・風景を主題とした絵画)の作風で 画題は「保昌赴丹図」です。 (藤原保昌を描いたこの作品の内容は、また次回以降に触れていきたいと思います。) 手前に藤原保昌(ふじわら の...
青龍堂 店主作品の魅力を引き出す写真(銀座室礼撮影)この角度から見たこの富岡鉄斎絵付けの硯箱。すごく魅力的じゃないですか? 上蓋だけではなく側面にも絵が続いていて椿と白梅が伸びやかに描かれています。 全体が見渡せるこのアングルだと枝や花の華やかで伸びやかな様子が伝わってきますね。...
青龍堂 店主富岡鉄斎の余技「最後の文人」と謳われた鉄斎は、「私は画家ではなく儒学者であると」語っていて、 絵画は余技であると考えていました。 文人画とは、学問を修めた知識人が余技的に描く絵です。 今回ご紹介するのはまさに余技、富岡鉄斎が硯箱に絵付けをしています。 とても洒落た作品です。...