定期的にスタッフの皆で受講させていただいているオンラインの美術史文化講座。今回は京都講座です。「子どもの頃から、京都の洛中の職人の匠の技やこだわり、季節ごとの趣きを、目の当たりにして育ちました。」とおっしゃる吉川先生が、地元の視点で「昔からの老舗や、京都の美術・工芸の技や、美術をとりまく伝統的な文化」について解説してくださいました。いつもの講座とは一味違い、のんびりお茶をいただきながらのオンライン京都の旅です。
京都講座第一回シリーズは東山編、洛北編、西山編、洛中編があります。祇園や銀閣寺なのどの東山編はすでに受講しており、今回は烏丸、四条などの老舗を探索する洛中編です。

(京都迎賓館サイトより)
京都御所、京都迎賓館などをゆっくり散策した後は老舗の探索です。京都の老舗29店(2019現在)が、1928年より毎年11月3、4日にその年の最高の物をお披露目しているという「洛趣会」。一業種一店とのことで老舗中の老舗ですね。販売はせず、展示のみで各お店の主人が羽織袴で常連客に挨拶されるそうです。「売り申さずお褒めいただきたく候」とあるように、とっておきを鼻を高くして披露する会。招待される方も鼻が高いことでしょう。なんとも京都らしいです。(残念ながら2020年は開催されなかったようです。)

(婦人画報サイトより)
もう一つは1939年から続いているという「百味会」。京都の食を支える老舗70軒の会ですが、吉川先生がおっしゃるには、この中でも和菓子屋さんの数がかなりのもの。「ウチは先祖代々この和菓子屋さんから買っているんです。」という方が多いのでしょうね。そういうこところからも伝統が守られていきますね。
二条城のある堀川通りから東に油小路通り、小川通り、西洞院通り、とこの辺りは銘水が有名だったこともあり、京友禅の老舗が点在、室町時代には酒造りも行われたそうです。さらに小川通りには表千家、裏千家、武者小路千家もあり、当時の様子を想像しながら歩くのも楽しそうです。
一つ一つの名所やお店について吉川先生が丁寧にご説明してくださり、また予約や宿泊のアドバイスもいただけたので、次回の京都の旅はゆっくり計画して行きたいと思います。できれば少し長く滞在してみたいです。
(文/The Blue Box)
吉川珠衣先生の美術史文化講座の申込、詳細はこちらをご覧ください。
京都講座第一回シリーズ詳細はこちらをご覧ください。
#京都
#洛趣会
#百味会
Comments