中川一政(かずまさ)
1893年(明治26年)生まれ
1991年(平成3年)享年97歳
中川一政は日本洋画壇を代表する画家です。自由奔放に自らの画境を切り開き、昭和50年には文化勲章を受章しています。
中川は美術学校に行かず、絵との苦闘が長かったようです。代表作の「福浦港」や「箱根駒ケ岳」の連作が発表されたのは50代後半でした。
「上手下手でなく絵は生きていなくてはならない」が信条でした。
書を味わうことはなかなか難しいと思うのですが、彼の言葉からヒントを得ることができました。
「日本ではみな字は読める。読めない人を探すのが難しい。字を読むのは難しくないが字を書くとなると難しい。
字はもともと裸だ。書くということは裸に着物を着せることだ。抽象が具体になる事だ。それぞれ似合う着物を着せようとする。それが書体の考えはじめだ。」
着物を選ぶように書体を選ぶ。どんな着物を着るかで、その人がわかる。
書を鑑賞する際に思い出していただけますと嬉しいです。
(文/The Blue Box)
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