青龍堂 大木賓の至るや帰るが如し「賓至如歸」は「賓の至るや帰るが如し」と読み、意味はお客様が訪れた時に我が家に帰ったように寛げるという言葉になります。 梅原龍三郎は心配りができる方と聞いたことがあります。ご自宅に様々なお客様がいらっしゃるとおもてなしをなさったそうです。その精神があったからこそこの言葉を作...
青龍堂 店主山口薫の詩の世界山口薫の「雪の牧場」です。 抽象とも具象ともいえないその作風から生み出される温もりのある世界に魅力があります。 彼の文章を読んでいてもこの作家は詩人だと思いました。 その後作品を見るとなんともしっくりときました。 画家というより詩人なのだと。...
青龍堂 小川香月泰男 「生」と「死」 生誕110年大回顧展現在、戦後を代表する洋画家・香月泰男(かづき やすお 1911−1974)の生誕110年 「大回顧展」が巡回中です。2022年5月29日まで栃木県の足利市美術館で開催されています。 太平洋戦争とシベリア抑留の体験を描いた「シベリア・シリーズ」全57点などの代表作が展示されて...
thebluebox小泉淳作 つらつら椿つらつら椿つらつらに.... 椿という字をみると、日本人にとって椿は春の花のようです。 春の日差しの中で、椿の花と美しい葉っぱが連なっている光景を見たことありませんか。 小泉淳作のこの書は、万葉集のー首です。 巨勢(こせ)山の つらつら椿 つらつらに 見つつ偲ばな 巨勢の春...
青龍堂 店主奥村土牛の舞妓奥村土牛先生の舞妓の素描です。 舞妓を描く作家さんは大抵お茶屋遊びをしている人が多いのですが、昭和29年の院展に舞妓を出品したこの作家はお茶屋とは無縁なので、世間は驚いたようです。純粋に舞妓というのを描いてみたかったようです。...
thebluebox安井曽太郎「奥入瀬風景」1932(昭和7)年夏、国立公園協会から依頼を受けた安井曽太郎は、その年に初めて十和田湖を訪れます。その際に、奥入瀬に立ち寄り写生をしています。 「十和田湖、奥入瀬川の風景は、どちらかといえば、澄んだところがあって、ごちゃごちゃしていないのです。すっきりしています。かなり自...
青龍堂 店主中川一政の陶器「美術というから、美しくなければいけないと、みんな思っているようだけど、いつも言うように、画はきたなくたっていい。それよりも、生きているか死んでいるかが、大事なことだ。美しく整って死んでいる画より、きたなくても息をしていればいい」 と中川一政先生は語っています。...
thebluebox4月の催事のご案内 東武百貨店池袋店 4月19日まで東武百貨店池袋店におきまして 「アートフェア東武 2022」 を4月19日まで開催しております。 ぜひお立ち寄りください。 皆様にお会いできますのを楽しみにしております。 #東武百貨店
青龍堂 店主小泉淳作先生小泉淳作淳作先生という遅咲きですが素晴らしい仕事をされた絵描きさんがいらっしゃいました。 今回ご紹介するのはその先生が日経新聞の連載の挿絵として描いた「土佐の海」という作品と、先生が作陶された徳利です。なかなか絵描きとして食べられない頃はデザインの仕事をしたり、作陶して生計...
青龍堂 店主獅子石像この獅子の石像は以前お客さまにお納めしていたのですが、久しぶりに再会して嬉しくてお写真を撮らせて頂きました。 高さが15㎝くらいの獅子の石像で、表情や佇まいがなんとも魅力的なんです。 いつ頃の作品でもちろん誰が作ったのかは全くわかりませんが、この魅力に魅せられた人達がいます...
青龍堂 大木梅原龍三郎の書梅原龍三郎は数多くの絵画作品を描いておりますが、書の作品も数多く残しております。 本作もその一つです。 「寳系」という文字を調べたのですが、あまり意味が出てきませんでした。 現代中国語では系の文字は、“ベルトを締める”や“繋ぐ”などの意味もあります。「寳(たから)を受け継ぐ...
青龍堂 小川鉄斎と菊斎富岡鉄斎「硯匣」 「鉄斎の器玩(きがん)」と呼ばれる道具類は、名工達との合作も多く、この硯箱も富岡鉄斎が絵付けをしたものです。おおらかな明るい色彩で側面まで描いています。 大正5年、鉄斎81歳の作品です。 本作は共箱に収められていますが 蓋の裏には「秋古堂 菊斎...
青龍堂 店主和泉式部 富岡鉄斎「保昌赴丹図」花浪(はななみ)の里とし聞けばもの憂(う)きに君ひきわたせ天橋立 和泉式部は楊貴妃や小野小町と並び称される美女といわれ、日本を代表する女流歌人。千年が過ぎても彼女を超えるような人は多くはいません。 そんな恋多き彼女にとっては、丹後の生活は物足りないものだったのかも知れません...
theblueboxピカソと鳩ピカソはカンヌ近郊の別荘のベランダに鳩小屋を造り、鳩を買っていました。 ピカソの父はマラガでは鳩を描く画家として知られており、ピカソは9歳の頃には 鳩のドローイングを描いています。 彼の最初の油彩は1901年の「子供と鳩」です。 (子供と鳩 in1901 個人蔵)...
青龍堂 店主富岡鉄斎 保昌赴丹図画題は「保昌赴丹図」。 画面の右下に人物が描かれています。馬上の人物が保昌なんでしょう。 藤原保昌(ふじわらのやすまさ)は平安中期の貴族です。道長四天王とも呼ばれ武勇に優れていて、色々な逸話を残しています。 中でも源頼光とその四天王(渡辺綱、坂田金時、卜部季武、碓井貞光)と...
青龍堂 店主富岡鉄斎の大和絵明治25年、富岡鉄斎のが57歳の時の作品です。 大和絵(日本の故事・人物・事物・風景を主題とした絵画)の作風で 画題は「保昌赴丹図」です。 (藤原保昌を描いたこの作品の内容は、また次回以降に触れていきたいと思います。) 手前に藤原保昌(ふじわら の...
青龍堂 店主作品の魅力を引き出す写真(銀座室礼撮影)この角度から見たこの富岡鉄斎絵付けの硯箱。すごく魅力的じゃないですか? 上蓋だけではなく側面にも絵が続いていて椿と白梅が伸びやかに描かれています。 全体が見渡せるこのアングルだと枝や花の華やかで伸びやかな様子が伝わってきますね。...
青龍堂 店主山種美術館で開催中の上村松園展2月5日から4月17日まで山種美術館で「上村松園・松篁-美人画と花鳥画の世界-」展 が開催されています。 品格漂う美しい上村松園の作品がたくさんあり、うっとりと魅了されます。 また、山種美術館さんは作品に因んだ和菓子を展覧会ごとに作っています。...
青龍堂 大木ギャラリストの話 「額を変える」弊社では作品の額を変えることがあります。作品の雰囲気を壊さず、より引き立てるために専門の額屋さんと相談をして決めさせていただいております。 先日、奥村土牛の作品の「牡丹」の額を変えました。 こちらが以前の額なのですが、銀縁の額で少し物寂しく見える気がします。...
青龍堂 小川美術探求《湖畔の道》はどこ?梅原龍三郎《湖畔の道》 発色の良い群青の岩絵具や金泥が美しい本作。ここは、どこの湖畔なのでしょうか。 額裏に画家本人が書いた、いわゆる共シールが貼られています。 湖畔の道(レトレーザ)1958年8月10日とあります。 確かその頃に梅原は南仏からイタリアを訪れていたはずですの...