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執筆者の写真青龍堂 店主

長谷川潾二郎のミモザ その2

長谷川潾二郎についてもう少しお話しましょう。


彼はアンリ・ルソーの影響を受けつつも素朴派と呼ばれることは嫌っていました。


リアルとは表現する目的ではなく手段であるといい。対象の鑑賞を通じて「何か違う」を見ることでその裏側にある世界への入り口を探しているようです。



遅筆(作品が出来るのが遅い)と言われていたのはその対象を見つめる時間が長かったのでしょう。



長谷川潾二郎の言葉で

「よい画はその周囲をよい匂いで染める。

よい画は絶えずよい匂いを発散する。

よい匂い、それは人間の魂の匂いだ。

人間の美しい魂の匂い、それが人類の持つ最高の宝である。」


潾二郎の作品を見ているとその言葉の意味がわかるような気がします。



(文/青龍堂店主)


長谷川潾二郎 「ミモザ」

44.5㌢×30.0㌢

キャンバス・油彩

1932年

鑑定あり

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