今回ご紹介する作品は速水御舟の木蓮の写生です。
こちらの作品は大正15年に目黒の吉田邸で開催された初の個展の出品作「木蓮 春園麗花」の為の写生です。
当時良質の墨を持っていた速水御舟はその墨を使って良い作品を描きたいと考えていたようです。
「木蓮 春園麗花」
写生と見比べていると、細部が忠実に再現されていることがわかります。
(写生1)
(写生2)
「木蓮 春園麗花」
「木蓮 春園麗花」
これらの作品は、重要文化財に指定された「炎舞」の翌年、大正15年に描かれました。
速水御舟の存在感のある写実性の高い時代の作品です。その佇まいに魅了されます。
(文/青龍堂 店主)
速水御舟 「木蓮」
紙本彩色 31㎝×77㎝
1926年(大正15年)
鑑定あり
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