つらつら椿つらつらに....
椿という字をみると、日本人にとって椿は春の花のようです。
春の日差しの中で、椿の花と美しい葉っぱが連なっている光景を見たことありませんか。
小泉淳作のこの書は、万葉集のー首です。
巨勢(こせ)山の つらつら椿 つらつらに 見つつ偲ばな 巨勢の春野を
坂門人足(さかどのひとたり)
701年(大宝1年)の秋、持統天皇一行が、紀伊の国へ行かれる途中で読まれたそうです。
巨勢山の春の美しい椿を想像しながら、旅路を急ぐ心が浮き立った様子が浮かんできます。
つらつら椿 つらつらに...万葉の調べがいいですね。
小泉淳作のこの文字からも重なり咲く椿を楽しむ、心踊るあかるい気持ちが伝わってきます。
(文/The Blue Box)
小泉淳作「椿」
作家名:小泉淳作 作品名:「椿」 サイズ:27.1×24.2cm 紙本・彩色
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