国吉康雄は1930-40年代のアメリカで活躍した作家です。17歳で単身アメリカに渡り、仕事をしながらアートを学び始めました。苦学の末に認められ、1948年には 現代アメリカの最も優れた画家の10人に選ばれています。
版画も色々作りましたがこのカフェNo.2だけは特別に評価されています。
こちらは1937年作のカフェという作品です。油彩の時に画面を後から引っ掻いて作る独特のマチェール(絵肌)が特徴です。
1937恐慌のアメリカは銀行が破綻し、労働者は職を失い、悲観論が溢れていました。
マチェールと時代を憂いた女性達の表情や雰囲気が国吉康雄の魅力です。
カフェNo.2ではこの油彩の雰囲気も再現されていてとてもいい作品ですね。
(文/青龍堂店主)
国吉康雄
「カフェNo.2」
リトグラフ 31.8㌢×25.1㌢
1935年作
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