今回ご紹介する作品は、
上村松篁の「春水」という作品になります。
母親が上村松園であるという環境からか
自然と絵と向き合う時間が増えて、
子供の頃から好きな動物、特に虫や鳥を好んで描きました。
徹底した写実に美を求めていた松篁は、アトリエに鳥小屋を設けて、約280種、約1200羽の鳥を飼育し、常にスケッチし続けたそうです。
今作は、オシドリを題材にした作品で、三羽でいる風景を描いているものになります。
桜の花びらを描くことによって、あえて水面を描かずに水の上を表現し、そこでの可愛らしいオシドリの動きを描いております。
(文/青龍堂 大木)
上村松篁「春水」
27.2×24.1cm
絹本・彩色
東美鑑定評価機構鑑定書あり
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