硯屏(けんびょう)とは硯の頭の上方に置いて、ほこりが硯の中に入るのを防ぐ衝立形の道具で、中国の文人が机を飾る文房飾です。
ご紹介するのは梅原龍三郎旧蔵の古赤絵硯屏です。
梅原龍三郎の好みそうな鮮やかな赤絵の色彩でこの人物も立体的に飛び出しています。
裏も華やかで筆も差しこめるようになっています。
ちなみに日本では硯屏は茶道の蓋置として使われています。武家茶道を代表する遠州流のお点前では、硯屏に柄杓が掛けられています。
梅原龍三郎はさまざまな骨董を収集していました。
それぞれの作品の持っている面白さや美しさを感じとって自身の制作に大いに影響を与えていたたのだと思います。
この硯屏もなんとも愛らしい逸品ですね。
(文/青龍堂店主)
梅原龍三郎旧蔵
古赤絵硯屏
20㎝×17㎝×7㎝
箱書きあり
Comentários