先日の小林古径の「朝顔」の記事の続きです。
先日この作品は尾形光琳の「朝顔図香包」(シカゴ美術館蔵)の模写だとお話しました。
この香包は、折れた線で折り畳んで、香木を包むのに使われていたそうです。
「真ん中の部分は底になるので絵が描かれていません」とお話しましたが、実際どのように
使われていたのでしょうか?
弊社のスタッフが試してみたので皆さまにも是非ご覧いただけたらと思います。
まずは画像に沿って折れ目を入れました。
真ん中が底になるように裏返してから折っていきます。
左右このように折ると
完成です。
凄く洒落たモノだと実感していただけましたでしょうか。
光琳のデザインでお香を楽しむなんてなんとも贅沢の極みです。
日本の文化の奥深さですね。
この作品を見てこの光琳のエッセンスを吸収したいと模写した古径の慧眼にも頭が下がります。
やはりこの葉のたらし込みや朝顔の群青や葉の緑青素晴らしいです。
弊社は扱う作品には惚れ込んでしまい、作品にまつわることを色々調べて実験までしてしまいます。楽しいですね。
(文/青龍堂店主)
#小林古径
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