top of page
執筆者の写真青龍堂 店主

空也のモナカ


先日友人の古美術商から「梅原龍三郎について教えて下さい」と頼まれたので、2、3冊図録を渡して色々話してきました。


その方の中国の知り合いが、WeChatという中国で広く使われているSNSで講演をしているらしいのですが、テーマが「梅原龍三郎と万暦赤絵」だそうです。


現在、青龍堂にある梅原龍三郎旧蔵の万暦赤絵の壺の下の部分を見ていただきました。


万暦赤絵のこの壺は、尊型と言って本来ならこの上の部分もあるのですが、梅原龍三郎は完品ではなくても発色の良い物は作品を描くのに使えるので購入したようです。


実際にこの万暦の壺に薔薇を活けて作品も描いています。


志賀直哉との交流も深く、彼の著書の「萬暦赤繪」にも梅原龍三郎が登場してきます。


万暦赤絵とは中国・明時代の万暦年間(1572~1620)に景徳鎮の官窯でつくられた赤絵磁器。初期のものは良質で、日本では「万暦赤絵」として、水指や香合など茶道具として珍重されました。



さて、友人とは「日本のお茶の侘び寂びの世界では、赤い物が当時は無かったので赤絵などがもてはやされて珍重されたのかもしれない」と話も弾みました。


中国の方の講演もうまくいったようで、図録を返してもらう時にお礼に銀座の空也(くうや)のモナカを頂きました。


このお店でしか、買えなくてほとんど予約で売り切れてしまいます。

知る人ぞ知る名店です。

平日の夕方には「本日の最中は終了しました」という張り紙が貼られ、

金曜日の夕方には「今週の最中は終了しました」と貼られます。


銀座の老舗の面白さですね。


(文/青龍堂店主)


#空也のモナカ #梅原龍三郎

#万暦赤絵


閲覧数:147回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Commenti


bottom of page