なんとも可愛らしい犬の絵です。
よく見るとポーズは狛犬の立ち方ですね。
青邨と言えばたらし込みなのですがこの作品は俵屋宗達へのリスペクトがとても色濃く感じられます。
宗達の犬というと...
草花の濃淡や犬のたらし込み.
青邨の目指すところの究極の形が宗達だったのでしょうね。
今回は贅沢にも宗達と青邨を並べてみました。
やはり宗達の滲みやぼかし。そしてその線描を尊敬しつつ自分の画風を確立しようとしていたのでしょう。
あえて狛犬のような犬にしたのは宗達の模写から自分の画風への挑戦のような意味もあるのかもしれませんね。
この犬の表情がとてもかわいいです。
前田青邨
「狗児」(いぬころ)
129.8㎝×40.0㎝
紙・水墨
共箱
東美鑑定評価機構
#俵屋宗達
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