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  • 執筆者の写真青龍堂 店主

前田青邨の自画像

「白頭」という自画像は1961年、青邨77歳喜寿の年に描かれました。


「かわった自画像としては"白頭"があります。自分を鏡に映しながら白髪の画人ぶりを描いた自画像です。鏡の中の自分をしげしげと眺めてスケッチしながら、いつのまにかこんなじいさんになってしまったのか、という感慨がしきりでした。」

青邨はそんな言葉を残しています。


今回はこの作品の下図をご紹介します。

高さはほぼ同じサイズで描かれた下図です。描いたり消したり貼り付けてまた描いたりとその創作の様子が伝わってきます。


手元も何度か試行錯誤の跡が見られますね


そして完成したのがこちらです。


「白頭」

東京芸大美術館蔵 128㌢×156.6㌢

厳しさと柔らかさと平静な心を感じさせる空気が伝わってきますね。


(文/青龍堂店主)


前田青邨 

「白頭」下図

121.4㌢×85.3㌢

東京美術倶楽部鑑定


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