観世流のお能をされている方の発表会が宝生能楽堂でありました。
今回の演目は「石橋」(しゃっきょう)
でした。
清涼山の文殊菩薩の聖地に行くには難攻不落の「石橋」を渡らなければなりません。幅30㌢長さ9㍍、滝壺までは3,000㍍と眩暈がするような光景です。
そのうちに、牡丹の咲き誇る中文殊菩薩の使いの獅子が現れ舞うというお話です。
今回は上の写真の左手前の橋掛かりで鑑賞したので前田青邨の「出を待つ」を思い出しまし
た。
まさにこれから出番を待つ白獅子(今回の舞台では赤獅子でしたが)の緊張感を感じました。
余白が空気を感じさせます。
(文/青龍堂店主)
前田青邨
「出を待つ」
紙本・彩色
東美鑑定評価機構あり
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