「美術というから、美しくなければいけないと、みんな思っているようだけど、いつも言うように、画はきたなくたっていい。それよりも、生きているか死んでいるかが、大事なことだ。美しく整って死んでいる画より、きたなくても息をしていればいい」
と中川一政先生は語っています。
今日ご紹介するのは陶器です。
絵も書も陶器もやはり先生らしく、綺麗で整ったものではなく純粋で無骨な外見ですが、ちゃんと息をしています。
こちらは信楽花生ですが絵や書の線と共通して、力強くてすこしゴツゴツとした質感を感じます。
このぐい呑みと蓋置も面白いですね。
この字の線の力強さ。
絵を描いても書を書いても陶芸をしても、やはりその人らしさが滲み出て豊かな味わいとなります。
実際に手に取って頂けるとこの感じが伝わるんですが..
(文/青龍堂店主)
中川一政
信楽花生 h20㎝
ぐい呑み
蓋置
書「芸」墨・紙 69.3×70.3cm
昭和55年1月 東美鑑定評価機構鑑定書
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