奥村土牛先生の舞妓の素描です。
舞妓を描く作家さんは大抵お茶屋遊びをしている人が多いのですが、昭和29年の院展に舞妓を出品したこの作家はお茶屋とは無縁なので、世間は驚いたようです。純粋に舞妓というのを描いてみたかったようです。
この作品は文化勲章を受賞した数年後の昭和47年、83歳の頃の作品です。
「昭和47年4月14日 小弘」
と書いてありますね。小弘という名前の舞妓さんですね。
土牛先生らしい優しく実直な線で描かれた、凛とした美しい舞妓さんですね。
(文/青龍堂店主)
奥村土牛 素描 舞妓
紙本彩色
東美鑑定評価機構
昭和48年奥村土牛展画集掲載
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