梅原龍三郎の岩彩(日本画の岩絵具を使った技法)の薔薇図です。
昭和26年6月と裏に書かれています。
この時代はあまり油絵絵の具も手に入りにくい時でしたので梅原龍三郎は日本画の岩絵具やデトランプ(顔料にアラビアゴムを混ぜる技法)など色々なものに挑戦して富士山や浅間山を多く描きます。
岩絵具の質感が油彩とはまた違った面白みがあり、天然の鉱物の美しさが光ります。
花瓶にも存在感があり
梅原龍三郎らしい力強さと発色の良さが相まみえてとてもいい絵ですね。
(文/青龍堂店主)
梅原龍三郎 「薔薇図」
27.2㌢×24.1㌢
昭和26年6月
東美鑑定評価機構
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