青龍堂 大木
襖絵の引き手の考察
今回は横山大観の襖絵の引き手に注目したいと思います。


こちらの紋様ですが、尻合わせ三つ葵と呼ばれるものです。

葵紋といえば徳川家の家紋で非常に有名です。
元々は賀茂神社の神紋として使われており、徳川家康が天皇家からの菊紋や桐紋などを断り、葵紋を使ったことで格が上がったものになります。
この紋様を使える家はあまりないので、由緒正しい家柄の依頼があった作品なのかもしれないです。
(文/青龍堂 大木)
横山大観
「波上郡鶴」
41.7㌢× 57㌢ 2対
額寸法 81㌢×107㌢
登録あり