1926年萬鉄五郎の最晩年の「茅ヶ崎風景」です。
フォービズム、キュビズムと時代を駆け抜けた萬鉄五郎も過労と睡眠不足で神経衰弱となり、結核を併発して茅ヶ崎で療養します。はじめは南画の研究に没頭しますが徐々に油絵も描くようになります。
「新しい事をやるのも、古いことをやるのも結構だが、流行ではいけない。世界共通の線を描け」と言っていたそうです。
そんな萬の最晩年のこの風景、肩肘張らず力の抜けた哀愁すら感じます。
展覧会の出品歴も多く萬鉄五郎を語る上では外せない作品ですね。
萬鉄五郎の代表作でフォービズムの時代
「裸体美人」
(国立近代美術館蔵 2000年 重文指定)
この作品とも同じ会場で展示されています。
「世界共通の線を描け」いい言葉ですね。
(文/青龍堂店主)
萬鉄五郎「茅ヶ崎風景」
1926年
キャンバス・油彩
33.5㌢×45.5㌢
東京国立近代美術館萬鉄五郎展
1962年
出品
萬鉄五郎画集No.166
東美鑑定評価機構
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